Hakodate Research Center for Fisheries and Oceans

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入居者紹介

221号室

教授 桜井 泰憲

国立大学法人北海道大学大学院水産科学研究院
国立大学法人北海道大学大学院水産科学研究院
連絡先:
TEL 0138-40-8861(海洋生物資源科学部門・資源生物学分野)
関連リンク:
北海道大学大学院水産科学研究院・ 大学院水産科学院・水産学部
本社等所在地:
札幌市

本センターにおける主な研究テーマ

  • ・イカ類の摂餌・成長・繁殖に関する飼育実験研究
  • ・イカ類の視覚生理と異なる色のLED灯およびプラズマ灯照明に対する行動に関する研究
  • ・イカ類の高鮮度保持に関する研究
  • ・タラ類の繁殖生態と再生産・加入に関する研究

研究の概要

イカ類の摂餌・成長・繁殖に関する飼育実験研究

飼育中のスルメイカ
300トン大型水槽および10トン円形水槽を用いて,スルメイカおよびヤリイカの摂餌・成長・繁殖に関する生物学的特性を,長期飼育によって明らかにする。特に,スルメイカでは,300トン水槽を用いて,産卵行動と産卵された卵塊の水温躍層に対する滞留仮説の検証を行う。

イカ類の高鮮度保持に関する研究

研究を継続中の「イカ活チャ器」を用いたイカ類(スルメイカ,ヤリイカ)の星状神経遮断によるイカ外套の高鮮度保持技術の確立を目指す。特に,給餌飼育による高品質イカの育成と,その後の高鮮度保持について,精査する。

タラ類の繁殖生態と再生産・加入に関する研究

300トンおよび10トン水槽を用いて,スケトウダラの繁殖行動,特に群れとしての行動特性を観察する。また,繁殖時に鰾(ウキブクロ)を振動させて出す威嚇音,求愛音と群れとしての繁殖行動との関係を精査する。

研究が目指す成果

イカ類の摂餌・成長・繁殖に関する飼育実験研究


○学術振興の観点から目指す目標
スルメイカおよびヤリイカの資源解析と将来の資源予測に資する生物学的特性に関する詳細なデータを取得し,現在の資源評価・予測手法の向上に寄与する。特に,300トン大型水槽に水温躍層を再現し,その中でどのような産卵行動,そして卵塊が水温躍層付近に滞留するかは,世界でも実験例がなく,その成果が期待される。


イカ類の視覚生理と異なる色のLED灯およびプラズマ灯照明に対する行動に関する研究


○学術振興の観点から目指す目標
すでに,これまでの研究から,スルメイカ,ヤリイカとも青~緑のLED照明を忌避すること,この条件で明順応させたイカに赤色LEDを照射すると,その光源に集群することが判っている。
しかし,300トン水槽のような大型の水槽での実験が不可欠であり,得られた成果は,灯火を使うイカ漁業の省エネ化,効率化に寄与できる。
また,新たな灯光としてのプラズマ灯光の有用性を検討し,イカ釣照明の省力化を目指す。


イカ類の高鮮度保持に関する研究


○学術振興の観点から目指す目標
イカ活チャ器による星状神経遮断法は確立しており,その後の高鮮度保存条件の検証を続けている。現段階でも操業・流通現場で利用されているが,さらにより高鮮度を保つことのできるシステムの開発を目指す。


タラ類の繁殖生態と再生産・加入に関する研究


○学術振興の観点から目指す目標
スケトウダラおよびマダラの繁殖生態は,申請者らがすでに公表している。今回の大型水槽での産卵行動の観察は,世界のタラ類でも例がなく,その観察の成果は,世界へ発信できる。