Hakodate Research Center for Fisheries and Oceans

〒040-0051 函館市弁天町20番5号
TEL0138-21-4600 FAX 0138-21-4601

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入居者紹介

221号室

准教授 藤本 貴史

国立大学法人北海道大学大学院水産科学研究院
国立大学法人北海道大学大学院水産科学研究院
連絡先:
TEL 0138-40-5536(海洋応用生命科学部門 育種生物学分野)
関連リンク:
北海道大学大学院水産科学研究院・ 大学院水産科学院・水産学部
本社等所在地:
札幌市

本センターにおける主な研究テーマ

  • ・新たな養殖用サケマス品種の性能試験

研究の概要

新たな養殖用サケマス品種の性能試験

サケ科魚類の採卵、人工授精の風景
世界の水産物需要は年々高まり、それに伴って生産量も右肩上がりに増加している。その生産量の内訳をみてみると、天然魚の漁獲による生産量は横ばいであるのに対して、養殖による水産物の生産量は増加の一途をたどっている。すなわち、現在の世界における水産物需要を支えているのは養殖による部分が大きいと言える。また、天然資源の減少による資源の保全の必要性からも、つくり育てる養殖業による水産物の生産は重要となってきている。養殖で生産性を向上させるためには、養殖に適した品種の作出が必要不可欠である。本研究では北方圏の養殖対象種のひとつであるサケ科魚類を材料に用い、種間交雑による養殖新品種の開発を試み、それらの養殖品種としての適性・特性を明らかにすることを目的とする。本センターの有する海水供給施設を利用し、海水と淡水での成長比較や塩分耐性、成熟能力などを検討する。 

研究が目指す成果

サケ科雑種を用いた研究では基礎データは収集されているものの、詳細な生物学的特性の解明には至っていない。特に雑種強勢のメカニズムに関しては不明な点が多く残されている。本研究では雑種強勢による新形質の発現が期待できる交雑育種を行い、雑種の生存特性や生殖特性、養殖品種としての性能を明らかにするとともに、雑種強勢メカニズムの解明を目指す。
一方、本邦では世界に先駆けてサケ科魚類雑種を養殖品種として開発し、地域ブランドとして実用化してきた例が複数ある。しかし、海水での交雑種の養殖特性は検討されておらず未解明な部分が多い。本研究では函館近辺の海水温変動に適応し海水養殖での生産が可能な品種の開発を行い、この地域に特化した地域ブランドとなり得る品種の樹立を目指す。